タイ商務省は、ココナッツウォーターへの混入が疑われる問題を受け、原料から販売までを対象とする対策を進める方針を示した。リスクがあるとして抽出した24工場の詳細確認、科学的な検査基準づくり、ラベル表示の明確化という対応の内容を整理する。
6月の会見で示した業界横断の対応
タイ商務省は2026年6月18日、ラチャブリ県工業連盟とタイ香りココナッツ協会との会見で、香りココナッツ産業を巡る対策を公表した。対象は生産、集荷、加工、販売にまたがり、混入問題への対応もその一部に位置付けられている。
同省は、ココナッツウォーターへの混入を巡り、事業者や生産者から相談が寄せられていると説明した。原料コストに比べて低価格の製品が市場にあるとの指摘を踏まえ、関係機関と事実関係を調べる方針を示している。これは不正の確認を発表したものではなく、問題の有無を含めて確認を進める段階である。
24工場をリスク対象として詳細確認へ
商務省によると、関係機関にはラチャブリ県17工場、サムットサーコーン県2工場、ナコンパトム県5工場の計24工場に関する情報を提供し、現地での詳細な確認を要請した。確認項目には、工場基準、食品安全、商品表示、原料の由来、法令順守が含まれる。
この24工場は、混入が立証された事業者の一覧ではない。商務省がリスクのある対象として挙げ、所管機関による精査を求めたものだ。さらに、事業開発局は原料の使用量と市場に出る製品量の均衡に注目しており、追加の確認が必要だとしている。
「100%」表示を支える検査とラベル整備
今後は、関係機関の協力を通じ、100%のココナッツウォーターであることを科学的に確かめるための検査基準を整備する計画だ。商務省は、製品の真偽を示す検査手法の開発を進める方針を発表している。
ラベルについては、ココナッツウォーターの割合に加え、砂糖や香料などの成分を明確に記載させる考えを示した。消費者が原材料や内容を把握した上で商品を選べる状態を目指す措置であり、表示が誤解を招かないよう監督を強める。
混入対策を産地と市場の問題として扱う
商務省は、混入の疑いがある低価格品の流通が、香りココナッツの価格に圧力をかける一因になり得るとの訴えを紹介している。そのため、検査や表示だけでなく、原料の出所から加工、流通まで追跡できる仕組みを重視する。
今回の発表では、消費者向け情報の正確性とともに、生産者・正規事業者を含む取引環境の整備が課題として示された。24工場の確認や検査基準、ラベルに関する具体的な制度化・実施状況については、今後の当局発表を待つ必要がある。

