タイ国家放送通信委員会(NBTC)が導入した技術犯罪対策では、2024年以前に登録された携帯電話番号について、通信事業者が登録済み情報を確認する期限を2026年8月30日としている。制度の対象、外国人向けの番号登録上限、Tourist SIMの扱いを整理する。
2025年8月に発効した8項目の対策
NBTCは2025年6月、技術を利用した犯罪への対策として、通信事業者などに適用する8項目の措置を承認した。官報掲載後、同年8月30日から発効したとNBTCは発表している。制度には、不審な利用状況にある契約の確認、当局から疑わしいとの通知を受けたサービスの停止、SMSの送信者名登録などが含まれる。
今回のSIM登録情報の確認は、この枠組みの第3項に位置付けられる。目的は、登録情報の管理を事業者の義務として明確にし、通信サービスが技術犯罪に使われることを防ぐことにある。
登録時期によって確認期限を設定
NBTCの措置では、2024年1月1日から制度発効日までに登録された電話番号について、事業者は発効後90日以内に登録情報を確認する。これより前、すなわち2023年12月31日以前に登録された番号は、発効後1年以内に確認を終えることが求められた。
制度の発効日は2025年8月30日であるため、後者の確認期間は2026年8月30日までとなる。この期限は、SIM利用者全員に一律の再登録手続きを定めたものではなく、通信事業者に既存の登録情報を確認させる制度上の期限である。
外国人は1社当たり3番号まで
8項目の措置には、外国人の携帯電話番号登録を1人につき通信事業者1社当たり3番号までに制限する規定もある。登録時にはパスポートによる本人確認を求めるとしている。
また、外国人旅行者向けのTourist SIMは利用期間を原則60日以内とし、チャージによる期間延長は認めない。60日を超えて継続利用する場合は、通信事業者であらためて本人確認の登録を行う必要がある。
事業者には停止やSIM BOX対策も
事業者は、発信回数、発信地域、利用者情報、発信に使われた機器などを踏まえて不審な利用を選別し、必要に応じて利用停止を検討する。NBTCから疑わしいサービスとして通知を受けた場合、携帯電話サービスは24時間以内、その他の通信サービスは3日以内の停止を求められる。
4枚以上のSIMを収容でき、NBTCへの登録がないSIM BOXやゲートウェイ機器を通信網へ接続することも禁じられた。海外から流入する通信について利用者に分かる表示を加えることや、国際電話の着信を拒否する仕組みも、対策の一部に含まれている。

