タイ海洋沿岸資源局は2026年8月17日、アンダマン海沿岸5県の12海域を対象に、ジュゴンを守る「SAVE OUR DUGONG」対策を強化すると発表した。船舶との衝突が懸念される海域では航路と速度を管理し、漁具が原因となる危険がある海域では設置方法や構造の見直しを進める。
船の衝突対策はプーケットからトランまで6海域
タイ海洋沿岸資源局(DMCR)は、船舶事故のリスクがある6海域を指定した。対象はプーケット県のラッサダー港、バーンローン港、パンガー県のヤオノイ島・ヤオヤイ島間、クラビ県のノッパラットタラ港・アオナンマオ港間、トラン県のパークメン港・ムック島間、リボン島・ハートヤオ間である。
DMCRはブイや標識を用いて航路を明確にし、速度を管理する方針を示した。海岸から1キロメートル以内は時速ではなく5ノット以下、2キロメートル以内は10ノット以下、3キロメートル以内は20ノット以下とする。海草藻場では5ノット以下、国立公園区域内の海草藻場では3ノット以下を設定する。
漁具が絡む危険のある6海域も指定
漁具への絡まり対策の対象には、ラノーン県のチャーン島・パヤーム島間、パンガー県のラ島・プラトーン島間、プーケット県のパークローク・タンケーン地区、クラビ県のノッパラットタラとシーボーヤー島、トラン県のムック島・リボン島間が含まれる。
カニかごは海草藻場に設置しないことを求め、ジュゴンがロープに絡んだ場合に抜け出しやすくするため、ロープや接続部分を見直す。DMCRは、余分なロープの長さも適正化する考えを示している。漁具を使う地域の海上利用を一律に止めるのではなく、ジュゴンへの危険を抑える形へ改める措置として位置づけた。
人間活動による死亡をゼロにする目標
今回の取り組みは、船との衝突と漁具への絡まりという、人間の活動に伴う危険を減らすための緊急措置である。対象地域はアンダマン海側のラノーン、パンガー、プーケット、クラビ、トランの5県にまたがる。
DMCRは「SAVE OUR DUGONG」の下で、船の運航ルールと漁具の改善を並行して進め、人間活動によるジュゴンの死亡をゼロにすることを目標に掲げた。発表では、地域の船舶利用や漁業と、海草藻場を利用するジュゴンの保護を両立させるための管理策として説明している。

