本文へ移動
10,000円=約2,125バーツ | 1バーツ=約4.71円 | 2026-09-18 参考 実際の両替・カードレートとは異なります

インドネシア財務相、トヨタにタイからの主力生産移転なら優遇措置を提示

インドネシア財務相、トヨタにタイからの主力生産移転なら優遇措置を提示を描いたAIイメージ

インドネシアのプルバヤ・ユディ・サデワ財務相は8月4日、トヨタが主力の車両生産拠点をタイからインドネシアへ移す場合、必要な優遇措置を提供する考えを示した。発言の条件、EV支援策の対象、ASEANの生産拠点をめぐる政策競争を整理する。

主力生産を移すことを支援の条件に

インドネシア国営通信ANTARAによると、プルバヤ・ユディ・サデワ財務相は8月4日、バンテン州タンゲランで開かれた2026年のガイキンド・インドネシア国際オートショーで、トヨタに対する優遇措置の可能性に言及した。条件として挙げたのは、主力の車両生産をタイからインドネシアへ移すことだった。

同相は、車両組立だけでなく、関連する産業もインドネシアへ呼び込む必要があるとの認識を示した。現地の自動車生産では、鉄鋼、電子部品、化学製品などに輸入品が残ることを課題として挙げ、国内の供給網を厚くする狙いを説明している。

優遇策はBEVを対象に検討

同相は別途、電気自動車と電動二輪車を対象とする支援策について、大統領が数週間内に詳細を公表する見通しだと述べた。報道時点では、一定の要件を満たすバッテリー式電気自動車(BEV)に対し、高級品販売税を最大100%免除し、付加価値税の一部を政府が負担する内容が含まれるとしている。

一方、ハイブリッド車とプラグインハイブリッド車は、この措置の対象に含めない方針とされた。したがって、これは制度の最終決定や適用開始を示す発表ではなく、インドネシア政府が示した支援の方向性として受け止める必要がある。

生産拠点の誘致と供給網の強化を両立

インドネシア政府は、海外メーカーの生産設備移転を受け入れることで、自国を世界的な自動車生産拠点へ近づけたい考えを示している。今回の発言では、投資環境の改善と優遇策の準備にも取り組む方針が示された。

同国政府の2026年4月の発表でも、自動車産業の競争力向上と環境対応車への移行が政策課題として扱われ、トヨタのアジア太平洋地域幹部やインドネシアのトヨタ生産会社などが参加する会合が開かれている。誘致策は、完成車だけでなく部品、物流、関連技術を含む産業基盤の拡充と結び付けられている。

タイでの投資継続をめぐる発言は確認できず

トヨタ・モーター・タイランドの公式サイトでは、スパコーン・ラッタナワラハ氏が副社長を務めていることは確認できた。ただし、同氏が2026年8月にタイへの投資継続を表明したこと、タイの自動車政策や輸入車課税について述べたことは、今回確認できた公式・一次資料では裏付けられなかった。

このため本記事では、トヨタがタイから生産を移転しないとした、あるいはタイでの投資を続けるとした会社方針は扱わない。確認できる事実は、インドネシア側が生産移転を条件に優遇措置を提示する意向を公にした点である。

出典・参考

この記事をシェア

X Threads